第309話このプロジェクトはあなたに渡すんじゃなくて

「悪いけど、がっかりすると思うわ――この人、私が連れていく!」

エミリーの唇が、確信に満ちた明るい笑みへときゅっと弧を描いた。

「……は?」

ダニエルの顔には、彼女を疑う気配が一片もない。ただ、なぜそんなことを言うのか分からないという困惑だけがあった。

彼はエミリーの人となりを信じていた――理由もなく仕事を奪い合ったり、誰かを横取りしたりするような人ではない、と。

もちろん、もしエミリーが本気で望むなら、頼まれなくても彼はためらいなく差し出すだろう。

エミリーはいつも他人を優先してきた。けれど返ってくるのは、疑いと不信ばかりだった。

だがダニエルの最初の反応は、怒りでも疑念でもな...

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